2012年 06月 04日
先日、車検で入庫していた、Mercedes-Benz E320(W124)。 1995年式、最終モデルです。(現車の写真を撮り忘れました) 車検整備は、キッチリとさせて頂きました。 お客様から「運転席のシートが、ヘタっているが何とかならないか?ついでにアームレストのパイピングが割れてるんだけど・・・。」とのご相談でした。 シートは、『RECARO』をお勧めしていたのですが、車内の雰囲気が壊れるのと座り心地が合わないとの理由で却下されてしまいました。 また、純正の新品部品の価格が、座面部分だけで¥150,000位もする。 当然、現在のシートを修理する事となりました。 運転席のシートを外して、分解します。 電動シートなので、分解も一苦労です。 座面の芯は、天然繊維で成形されています。 お尻が乗る部分が、落ち込んでいるのが解ります。(画像だと盛り上がって見えます) 今回は、あまり費用を掛けずに修理をするので、硬めのウレタンをカットして座面に入れ込みます。 お尻が乗る部分には、2枚入れ込みます。 形を整えて・・・ 元通りに組付けます。 座面が、盛り上がったのが解るでしょうか? さて、もう一つのご依頼。 アームレストの修理は、プロの内装屋さん、通称『内張り屋のおじい』に依頼しました。 一度、全部分解して、パイピングを新しくしてもらいました。 この手の仕事は、プロでないと出来ません。 今回は(?)、中々いい仕事をしています。 が・・・ 合わせ目の始末がイマイチ。 『おじい』らしいので、チョット手直しします。(『おじい』には言えない) まあ、これで良いでしょう。 お客様には、喜んで頂けたようです。 この『内張り屋のおじい』、御歳80歳だそうです。 少し前から縫い目が曲がっていたり、最後の始末が甘かったりして、内心『おいおい』と思っていたのですが、何となく許せてしまいます。 15年程前、『おじい』に「出来るなら自分でやってみろ。」と言われ、「やっちゃるわ。」と言い返し、それから私の出来る内装の張替えなどを作業するようになりました。 私が張り替えた物見て、「何や。出来るじゃないか。」と『おじい』大笑い。 『何てヤツだ』と思いつつ長い付き合いになってしまいました。 修理の出来たアームレストを引き取りに行くと、「一緒にコーヒーでもしよか。」と言われ、付き合いました。 帰り際に「仕事が出来なくなったら、『おじい』のミシンを俺にくれよ。」と言うと「ワシのミシンでええのか?」と『おじい』、「『おじい』のミシンが、欲しいんだよ。」と返すと「ほーか。」と言って笑っていました。 『内張り屋のおじい』に後継者はいません。 『おじい』のミシンが、この先暫く、私の所へ来ない事を願っています。
by gas-tuti
| 2012-06-04 22:50
| 整備
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