2012年 11月 01日
ロールスロイスの記事は、今回でとりあえず完結です。 今後、また入庫する可能性がありますが・・・ 車検を受け、ナンバープレートが付き、不具合が解消されたロールスロイスは、最後の仕上げに掛かります。 車庫の屋根から落ちた水滴で出来たシミと、長期保管の為の塗装のクスミを塗装のプロに磨いてもらいます。 このロールスロイスの塗装は、ラッカー塗装です。 チョット磨くだけで色が落ちてきます。 素人が磨くとムラになったり、塗膜の薄い部分の色が落ちたりしてしまいます。 やはり『餅は餅屋』です。 プロに任せるのが一番ですね。 ちなみに、現代の車は、ウレタン塗装、最近は水性塗料で塗装されていて塗装の強度も上がっていますし、色落ちなどは少ないですね。 磨き上がったら、コーティング剤を塗って、拭き上げます。 仕上がりは、こちら。↓ 後からも・・・↓ キレイに仕上がったのではないでしょうか。(自己満足か???) 今回は、内装も紹介しましょう。 インパネ周りです。 ウッドパネルは、一枚板で加工されています。 流石の雰囲気ですね。 ドアのウッドパネルです。 良く見ると、組木で作られています。 木材の変形を抑える為でしょうか???(『杣工房』の親方やartisanさんなら分かりますかね?) ドイツ車のウッドパネルは、成形した金属部品に合板を貼り、その上にツキ板(キレイな木目の板を薄くスライスしたもの)を貼って作られている事が多いです。 ドイツ車のウッドパネルの作り方は、正しく木材の変形を抑える為だと思われます。 ツキ板仕上げは、イギリス人には許せなかったのでしょうか? フロントシート。↑ リヤシート。↑ 車のシートというよりは、ソファーのような作りをしています。 イギリス車の内装は、『家具』に近い作りなのですね。 この雰囲気は、イギリス車でしか味わえません。 好き嫌いは、分かれると思いますが・・・。 最後にトランクルームです。↓ 広いですね。 私が寝転がっても、余裕です。 さて、トランクルームの画像の赤〇部分。 ここは、運転席からフューエルリッド(燃料給油口のフタ)を開けられなくなった時に、トランクルームからフューエルリッドを開ける為のワイヤーがあります。 ここに、お客様には内緒で悪戯をさせてもらいました。 『ミニミニ・ククサ』を作って取付けておきました。(笑う所です) お客様は、気付くでしょうか? 今の所、お叱りの連絡はありませんが・・・ その後、無事に納車が完了し、お客様に「キレイに仕上がったね。」と言って頂けました。 このロールスロイスを所有するお客様は、私にとって、とても大切でとても怖い方です。 私が、フロント業務を始めた頃、「お前の所だけが車屋じゃない!!!」とかなり激しく怒られました。 そんな事があっても、私と20年以上のお付き合いを頂いています。 先日は、冗談交じりに「私は、土屋さんのファンですから・・・」などと言われ、とても嬉しく思いました。 本当に大切なお客様です。 しかし・・・このロールスロイスには泣かされるかも・・・。 お客様、出来るだけの事はしますので、今後とも宜しくお願い致します。 これで、今回のロールスロイスのシリーズは完結です。 ブログが止まっていた理由になりますかね?
by gas-tuti
| 2012-11-01 22:00
| 整備
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