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ガレージ社長の雑記帳

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2012年 03月 03日

『アイドリングストップ』・・・

さて、今回は、「19RVさん」からのお題『アイドリングストップ』について書いてみます。

このお題、私にとって非常に難しいものでした。
「興味がない」というか「嫌いな分野」でして、今まで素通りをしておりました。
しかし、昨今、ドイツ車にも『アイドリングストップ』機能が付くようになり、素通り出来ない状況もありまして・・・

お題を頂きました「19RVさん」に感謝致します。

さてさて、前置きはこの位にして、本題へ入って行きましょう。

先ずは、概要です。

『アイドリングストップ』という言葉は、和製英語のようで、日本語では『停車時エンジン停止』というのが正しそうです。
『停車時エンジン停止』では野暮ったいので、『アイドリングストップ』で行きましょう。
ちなみに英語では、『No Idling(ノー・アイドリング)』とか『Idle Reduction(アイドル・リダクション)』と呼ばれるそうです。

「駐車時や信号待ちの間エンジンを、停止させる事で、燃料節約と排出ガス削減の効果が期待されている」というのが『アイドリングストップ』説明になるそうです。

そして、その裏付けが次のようなものです。

*理想的に(?)『アイドリングストップ』が行われると、14%程燃費が良くなる。
*エンジン始動時に必要な燃料と5秒間エンジンを停止する事で節約される燃料の量が、ほぼ等しいと試算されている。
*1日・10分のアイドリングストップで、乗用車1台あたり、120kgのC02排出が削減される。

何時、誰が、試算したかは不明ですが・・・?

『アイドリングストップ』の日本での導入は意外と古く、1958年頃からバスで使用されるようになったようです。当然、当時は、手動でしていました。
今日のような自動の『アイドリングストップ』になったのは・・・すみません。定かではありません。

最近は、どのカーメーカーも『アイドリングストップ』を導入しています。

代表的なものを挙げると・・・

トヨタ=TOYOTA Stop&Start System
ニッサン=PURE DRIVE
マツダ=i-stop
ミツビシ=オートストップ&ゴー(AS&G)
ダイハツ=エコアイドル
スズキ=アイドリングストップシステム
M.Benz=ECOスタートストップ
BMW=Auto Start Stop Funktion
Audi=スタートストップシステム

ん~、もう少し統一して欲しい・・・

では、『アイドリングストップ』の仕組みを簡単に書いてみましょう。

各カーメーカーで違いがあるようなので、詳しい内容は省きます。

停車や信号待ちなどでアクセルペダルが離され、ブレーキペダルが踏まれ、車速が時速20Km以下になると『アイドリングストップ』の準備がされます。
その状態で車速が時速0Kmになると、エンジンを止めます。(マツダのi-stopは、アイドリング前ストップとして、時速7Km以下でエンジンを止めるとか・・・)
エンジンを止める時、「次の再始動がしやすい位置にピストンを止める」という事がされています。

ここまでは、想像がつきますね。

問題はここからです。

エンジンの再始動のやり方が、カーメーカーによって違うようです。

一番多い再始動のやり方は、スターターモーターを使う方法です。
通常のエンジンのかけ方と同じなのですが、カーメーカーごとにスターターモーターを工夫しています。
例えば、スターターモーターのギヤを常時エンジンフライホイールに噛み合わせておき、電磁クラッチを使って動かすとか、スターターモーターをエンジンクランクシャフトの同軸上に取付けるとか・・・なのですが・・・解りにくいですね。

とにかく、『アイドリングストップ』付いていない車より、スターターモーターを頻繁に使いますから、負担の軽減や耐久性の向上などの工夫がなされています。(現在も新しいスターターモーターの開発が進められています)

『アイドリングストップ』車の再始動で、面白い事をしているのが、マツダの「i-stop」です。
エンジンの再始動にスターターモーターだけに頼らない方式をとっています。
エンジンの圧縮行程にあるシリンダーと、膨張行程にあるシリンダーの空気量をバランスさせた状態でエンジンを止め、圧縮行程のシリンダーに少し燃料を入れておきます。
再始動の時に、圧縮行程にあるシリンダーに点火します。するとエンジンは、逆回転方向に動きます。そして、膨張行程のシリンダーに燃料を入れて点火します。するとエンジンは、正常回転を始めます。
要は、クランクシャフトを少し逆方向へ回して、その反動を利用して正常回転させるというものです。

『アイドリングストップ』・・・_b0215995_21564043.gif

『アイドリングストップ』・・・_b0215995_2157252.gif

『アイドリングストップ』・・・_b0215995_2157199.gif


行程は複雑ですが、再始動までの時間は、0.35秒位だそうです。
当然、直噴エンジン&ドライブバイワイヤー付きのエンジンでなければ出来ません。

しかし、『アイドリングストップ』させる為には、次のような条件が必要です。

①アイドリグストップ機能が作動状態(スイッチON状態)である事。
②エンジン温度(冷却水温度)が上がっている事。(80℃前後)
③車速が、1度、時速15Km以上になる事。

また、次のような時は、『アイドリングストップ』をしないようになっています。

①シフトレンジが、「R(リバース)」・「L」・「Sモード」などの時。
②車速が、時速10Km以下の時。
③アクセルペダルが、踏まれている時。
④バッテリーの電圧が低い時。
⑤電気的負荷が大きい時。
⑥エアコン作動時。
⑦その他

という具合です。

こんな複雑な事を車にさせて大丈夫なんですかね~?

私は、嫌いですがね。

停車中でもエンジンの音が聞こえた方が安心です。

『アイドリングストップ』に限らず、最近の車の問題は、『燃費(燃料消費量)』に着目し過ぎている事だと思います。

所謂、『流行』なのでしょうが、如何なものか・・・?

自動車の排出ガス(排気ガス)もCO2だけに着目されて良いのでしょうか?

良く良く、考えなくてはならいのでは・・・?


「19RV」さん、如何でしょうか?
こんな内容で良かったでしょうか?
解らない所があれば、質問して下さい。

by gas-tuti | 2012-03-03 22:10 | 自動車システム


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